北山 猛邦 : 『瑠璃城』殺人事件
![]() | 「瑠璃城」殺人事件 (講談社文庫 き 53-2) (2008/03/14) 北山 猛邦 商品詳細を見る |
自分の好み:★★★
前作のクロック城と同じく
ファンタジックな舞台設定。
登場する男女はお互いを殺す運命になり、
1989年日本,1243年フランス,1916年ドイツ…
と、年代と舞台が飛び越え輪廻転生する。
なんとも不思議な設定のもと、
日本では図書館で発生した密室殺人、
舞台フランスでは城から6人の騎士が消失して、
遥か遠い場所で発見されるなど
面白い謎が飛び交います。
不思議な物語を描き、
謎を壮大なトリックで解決すると言った小説で、
島田荘司の御手洗シリーズを
思わせる作品でした。
久々にこう言う小説を読んだ感じで
なかなか面白かった。
ただ、前作よりも設定がまとまっているけど、
やっぱり馴染めない所があるんですよね・・・。
でも、なんとなく気になり始めた作家さんです。
乙一 : 死にぞこないの青
![]() | 死にぞこないの青 (幻冬舎文庫) (2001/10) 乙一 商品詳細を見る |
自分の好み:★★★
小学生の主人公マサオが
先生からいじめを受けると言う辛い設定の小説。
誰かが宿題忘れても、
授業が騒がしくなっちゃっても、
すべてはマサオのせいにされる。
クラスメイトは非難を受けないように、
マサオはまるでそこに存在しないかの様に振舞う。
マサオの理不尽に感じる気持ちや、
家では何事もないかの用に明るく振舞う心情が
胸を痛くされました。
そして、そんな主人公の内なる心を表した
『アオ』の存在印象が強烈。
顔はナイフで切られた様に傷だらけ。
片耳と頭髪がなく、右目は接着剤で閉じており、
口は紐で縫い合わされいる。
そして身動きができないように
上半身は拘束服を着せられていると言ったなんとも不気味な存在。
マサオにしか見えないアオだが、
いじめられている時に相手を睨み付けてくれるなど、
マサオの内なる感情を表しているのが面白かった。
中盤から紐で閉じられたアオの口が開き、
マサオに先生への報復のアドバイスをするあたりから
緊迫したムードで先が気になりました。
中々印象深く面白い作品でした。
舞城 王太郎 : 煙か土か食い物
![]() | 煙か土か食い物 (講談社文庫) (2004/12) 舞城 王太郎 商品詳細を見る |
自分の好み:★★★★
ミステリ?と言うと若干違うかもしれない。
メフィスト賞受賞の異色の作品。
ミステリの感想を書くときは、
舞台が…登場人物が…トリックが…
と言った内容の感想になる事が多いのですが、
本書で感じた事は文体の読ませ方と、
スピード感!
第一印象は、改行が少ない。
と言うか、
あえて改行を入れず、
文章を流す構成。
最初は読むのに戸惑ったのですが、
口語文章と言うか、
単語、会話を止まる事なく、
書き殴る感じで、
テンポの良いスピード感に圧倒されました。
ミステリを読んでで、
文書構成を考える事になるとは
思いませんでした。
今までの"文学"と呼ばれる物とは
あきらかに異質なのですが、
そこに新しさを感じて、
自分は大変気に入りました。
この作家の作品にハマりそうです。





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